【4月14日 AFP】ロシア中部サマラ(Samara)州の議員が耳にパスタを掛けてウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領のテレビ演説を見ていたとして罰金の支払いを命じられた事件で、同議員が12日、これを不服とし今月中に控訴する意向を明らかにした。

 ロシアでは「誰かの耳に麺を掛ける」という表現は、うそをつくという意味がある。

 サマラ州のミハイル・アブダルキン(Mikhail Abdalkin)議員(共産党)は先月、ロシア軍と当局の「信用を傷付けた」罪で有罪となり、罰金15万ルーブル(約24万円)の支払いを命じられた。

 アブダルキン氏は2月、プーチン氏の演説を見る様子を映した動画をユーチューブ(YouTube)、フェイスブック(Facebook)、ロシアのソーシャルメディア「フコンタクテ(Vkontakte)」の自分のアカウントに投稿した。

 動画では、プーチン氏が西側諸国による「何世紀にもわたる植民地主義、独裁、覇権」を非難するのを、耳にパスタを掛けたアブダルキン氏がうなずきながら、真剣な顔で聞いていた。動画には「完全に同意する。素晴らしい演説だ」と皮肉るキャプションが付けられていた。

 同氏は、有罪判決は「違法であり政治的動機に基づくもの」だと非難している。控訴審は今月27日の予定だという。「公平で客観的な審理が行われることを期待する」とソーシャルメディアに投稿した。(c)AFP