【4月12日 AFP】ウクライナのワジム・フトツァイト(Vadym Goutzeit)青年スポーツ相が11日、ロシアの2024年パリ五輪参加を阻止するため、国際オリンピック委員会(IOC)にプレッシャーをかけ続けていくと話し、「まだ負けていない」とコメントした。

 AFPのインタビューに応じたフトツァイト氏は、「プレッシャーをかけ続けていく必要がある」と話し、「もしかしたらIOCも、ウクライナで戦争が起こっている中、今はまだロシアとベラルーシの選手が復帰すべき時期ではないと理解するかもしれない」と述べた。

 さらにフトツァイト氏は、西欧諸国の協力にも期待し、「われわれはまだ負けていない」とコメント。侵攻に対する姿勢を軟化させたIOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長を批判し、「会長はウクライナへ来てウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領にもいずれ助けると約束した」が、「何も変わらず、状況は悪化しただけだった」と話した。

 昨年2月にウクライナ侵攻が始まって以降、ロシアとベラルーシの選手は複数の競技で除外されている。IOCは今年3月、両国の選手を個人資格の中立選手として大会に復帰させるよう、各スポーツ団体に勧告したが、パリ五輪出場へ向けた判断は保留した。

 IOCの対応に反発するウクライナは、パリ五輪をボイコットする可能性を示唆しているが、フトツァイト氏は最終判断はまだ下していないとしつつ、「現時点ではボイコットについて話し合っていない」と続けた。(c)AFP