写真は記事内容と直接関係ありません(写真=gettyimagesBank)(c)MONEYTODAY
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【04月11日 KOREA WAVE】韓国で不特定多数を対象にした犯罪が増えつつあり、見知らぬ人への警戒心が高まっている。街で道を聞いたり無料で飲み物を配ったりする手法が犯罪に悪用され、「人情」を信じられなくなっているようだ。

ソウル市中浪(チュンナン)区に住む女性(30)はある日、建大(コンデ)入り口駅前を通った時、中年女性から銀行の場所を尋ねられた。道案内すると、女性は「あなたは印象が良いのに、あたなのせいでお母さんに良くないことが起こる。おはらいをしないと」と言い、金銭を要求してきた。

疑似宗教の布教活動だった。「必要ない」と言ったら突然、罵声を浴びせられたという。女性はその後、「誰が近づいてきても聞こえないふりをして無視している」という。

最近、予備校が集まるソウル市江南(カンナム)では集中力と記憶力に効果があるとして、高校生たちに麻薬成分が入った飲み物を配って飲ませる事件が起きた。飲み物が入ったプラスチック瓶には有名メーカーの社名が印刷されるなど手が込んでいた。

ソウル・光化門(クァンファムン)の会社員(29)は「大学の時、試験期間になると、学校前でよくエナジードリンクを無料でもらっていた。でも最近起きた事件をみて、知らない人がくれるものは口にしてはいけないと思った」と話している。

布教方式が巧妙になり、大学ではSNSなどで「新入生といてのノウハウ」を教えるとして、アンケートに誘導し、個人情報を入手したり「読書会」など偽装サークルに誘ったりする方法もある。

路上だけでなく、家を訪れる他人に対する信頼度も落ちている。

ソウル市麻浦区(マポグ)で一人暮らしをしている会社員(31)は「ガス検針は事前に連絡を取ってから来てもらう。エアコン掃除のように時間がかかる時は友達を呼んで一緒にいる」と話した。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News