【4月11日 CNS】中国に黄砂の季節がやってきた。中国気象サイトによると、黄砂は新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)、青海省(Qinghai)西部、甘粛省(Gansu)、寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)、内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)、および中国の北部地域のほとんどをカバーしており、今年は最も広範囲に及んでいる。

 砂塵(さじん)は空気の質に大きな影響を与える。北京市では3月22日午前8時に、市内6地区のPM10濃度は1立方メートルあたり1449マイクログラムに達した。

 黄砂対策について、北京栄養学会の顧中一(Gu Zhongyi)理事は「空気清浄機のHEPAフィルターは空気を浄化するために使用され、室内の空気の質を改善し、花粉やほこり、バクテリアや吸入可能な粒子状物質を取り除く効果がある」と説明する。

 しかし。ここ数年、中国の空気清浄機市場は縮小傾向が続いている。データによると、中国の空気清浄機の売り上げは、2017年の162億元(約3122億円)から2021年には66億元(約1272億円)に減少した。

 販売台数でみると、2019年の空気清浄機の年間販売台数は466万台だったが、2021年には383万台にまで落ち込んでいる。

 2017年から中国政府は本格的な対策を打ち出し、2018年には「青空防衛戦争に勝つための3か年行動計画」が発表された。その後、スモッグの状況は大幅に改善され、空気清浄機の相場は下落落局面に入った。しかし、売り上げが減少しても、空気清浄機業界に中小企業などの新規参入が増加している。

 現在、中国には4万6000社以上の空気清浄機関連企業がある。関連企業の52.2%が5~10年以内に設立され、1~5年以内に設立された企業は37.8%を占めた。関連企業の57.6%が登録資本金100万元(約1927万円)未満であり、登録資本金が1000万元(約1億9274万円)を超える企業は8.9%を占めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News