【4月4日 AFP】中国外務省は4日、フィリピン政府が前日に、米軍が使用できる追加の比軍基地を発表したことを受けて、米国がアジア太平洋地域の「平和と安定を脅かす」ことになると警告した。

 中国外務省の毛寧(Mao Ning)報道官は「米国は私利のためにゼロサム思考を維持し、地域内での駐留戦力強化を続けている。その結果は必然的に、軍事的緊張を高め、地域の平和と安定を脅かすことになる」と指摘した。

 その上で毛氏は「自己の利益にとって、また地域の平和と安全にとって真に有益な決断を下すために、地域内の国々は何が適切で何が相互利益になるかを熟考すべきだ」と述べた。

 フィリピンは3日、米軍が追加で使用する基地4か所を発表。うち1か所は、南シナ海(South China Sea)係争海域の近くで、もう1か所は台湾に程近い場所だった。

 米比両国は2月、中国が台湾への強硬姿勢を強めていることや南シナ海で基地を建設していることを念頭に、フィリピンにおける「戦略的分野」での協力強化で合意した。(c)AFP