【3月31日 AFP】ロシアで、娘がウクライナ侵攻に反対する絵を学校で描いたことがきっかけで起訴され、判決言い渡し前に自宅軟禁から逃れて行方不明となっていた男性が、隣国ベラルーシで身柄を拘束された。ベラルーシ当局が30日、発表した。

 シングルファーザーのアレクセイ・モスカリョフ(Alexei Moskalyov)さん(54)は昨年、娘のマリア(Maria Moskalyova)さん(13)が学校で描いた絵をきっかけに、当局の目に留まった。マリアさんの絵には、ロシア国旗の上を飛ぶミサイルが、ウクライナ国旗の横に立つ女性と子どもに向かう場面が描かれていた。

 当局は、ソーシャルメディアへの投稿でロシアのウクライナ侵攻を批判した疑いで、モスカリョフさんに対する捜査を開始。今月上旬には、マリアさんを未成年者向けの更生施設に入れ、モスカリョフさんを自宅軟禁下に置いて娘との接触を禁じた。

 裁判所は28日、同国軍の「信用をおとしめた」として、モスカリョフさんに懲役2年の刑を言い渡したが、本人は判決前に失踪し、判決の言い渡しにも出廷しなかった。

 ロシアの通信社はベラルーシ内務省報道官の話として、モスカリョフさんがロシア警察の要請に基づき拘束されたと報じている。(c)AFP