【3月20日 AFP】国際刑事裁判所(ICC)がウクライナの子どもの違法連行をめぐる戦争犯罪の疑いで、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に逮捕状を出したことを受け、中国政府は20日、ICCに「ダブルスタンダード(二重基準)」を使い分けるのを避けるよう求めた。

 中国外務省の汪文斌(Wang Wenbin)報道官は定例会見で、ICCは「客観的かつ公平な立場を維持」し、「国際法上の国家元首の免責特権を尊重すべきだ」と指摘。さらに「政治化や二重基準を避ける」ようICCに求め、ウクライナ紛争を解決する方法は「対話と交渉」だと強調した。

 中国は、ICCの設立条約である国連(UN)の「ローマ規程(Rome Statute)」に署名していない。

 またロシアもICCに加盟しておらず、ICCの逮捕状を「無効」と主張しており、プーチン氏が実際に訴追される見通しは不透明だ。

 中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は20日から3日間の日程でロシアを国賓として訪れ、プーチン氏との会談に臨む。(c)AFP