【3月16日 AFP】ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は16日、北大西洋条約機構(NATO)加盟問題でフィンランドのサウリ・ニーニスト(Sauli Niinisto)大統領がトルコを訪問するのを前に、ロシアはフィンランドの脅威ではないとの考えを示した。

 ペスコフ氏は「フィンランドとスウェーデンの加盟に向けた動きについて何度も遺憾の意を表明し、ロシアはこれらの国々の脅威とはならないと繰り返してきた」と述べた。

 さらに、「これらの国々と争いを抱えていない。彼らがわれわれの脅威になったことはなく、論理的に言って、われわれが彼らを脅かすこともなかった」との認識を示した。

 フィンランドとスウェーデンは、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、数十年に及ぶ軍事的な中立路線を転換し、昨年5月にNATOへの加盟を申請した。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はスウェーデンとの協議を中断したものの、フィンランドのNATO加盟に関しては批准の用意があるとみられている。

 NATO加盟には、全30か国の同意が必要で、トルコとハンガリーだけがまだ批准していない。(c)AFP