【3月12日 AFP】ロシアとベラルーシのアスリートが中立の立場で2024年パリ五輪に参加できるようにする提案をめぐって、英国政府がコカ・コーラ(Coca-Cola)やサムスングループ(Samsung Group)といった五輪のスポンサー各社に、参加禁止を支持するよう呼び掛けた。

 パリ五輪まで1年半となる中で、スポンサーからの圧力で国際オリンピック委員会(IOC)を揺さぶるのが狙いとなる。政府はコカ・コーラやサムスン、エアビーアンドビー(Airbnb)、デロイト(Deloitte)といったワールドワイドパートナー各社のトップに向けた書簡で、「知っての通り、ロシアとベラルーシでは政治とスポーツが深く絡み合っており、両国の政権がスポーツをプロパガンダ目的で利用するのを許してはならないと確信している」と述べた。

 約1年前にウクライナへの侵攻を開始して以来、国際スポーツ大会から除外されている両国について、IOCは1月、侵攻を支持しないという条件の下、中立での両国選手の復帰へ向けたロードマップを示した。

 これに対して世界30か国以上の政府は、IOCに復帰を認める理由の「明確化」を求める書簡を送った。

 ウクライナも中立を含めた両国選手の五輪参加に反発し、ボイコットも辞さない姿勢を示している。10日には国際フェンシング連盟(FIE)が、両国の選手のパリ五輪予選出場を認めることを決め、ウクライナ側は怒りの声を上げている。(c)AFP