【2月16日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)が、審判技術委員会元副会長の所有する会社に支払いを行っていたとされる贈収賄の疑いで捜査されていると、15日に地元ラジオ局が報じた。

 検察はAFPの取材に、この件に関する捜査を実施しているとしたものの、その詳細については明かしていない。

 捜査は、スペインの税務当局がダスニル95(Dasnil 95)という会社が2016~18年に行った納税の不正を確認したことから開始された。同社は、1994年から2018年にかけてスペインの審判技術委員会で副会長を務めたホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ(Jose Maria Enriquez Negreira)が所有している。

 バルセロナは2016年から3年間、審判に関する助言を受けるために同社に金銭を支払っていたと報じられている。

 ラジオ局カデナ・セル(Cadena Ser)によると、最後の請求書は2018年6月に発行されたという。その後、委員会は再編されて、ネグレイラ氏は組織を離れた。

 当時バルセロナの会長だったジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)氏は、クラブがコスト削減のために利用中止を決めたと記者に明かしている。

 1977年から15年間、スペインリーグで笛を吹いたネグレイラ氏は、バルセロナに有利な扱いをしたことを否定。自身の仕事は、選手が審判の前でどのように振る舞うべきかといったテーマについて、主に口頭でアドバイスを与えることに限られていたと述べた。

 バルセロナはこの件に関して、「トップチームとリザーブチームのコーチングスタッフが必要とする情報を補完する、プロ審判に関連するテクニカルレポート」のために、「外部の供給者」と契約を結んでいたとの発表文を出した。ダスニル95社には触れられていなかったが、こういったことは「プロサッカークラブでは一般的な慣習である」とも述べられている。(c)AFP