【2月10日 AFP】ロシア旅行事業者協会(ATOR)は9日、対ロ制裁と中国の厳格な渡航制限の影響により、2022年の外国人観光客数が20万100人と、19年の510万人から96.1%減少したと明らかにした。

 20年は33万5800人、21年は28万8300人だった。

 ATORは観光客の激減について、「ロシアと大半の欧州諸国をつなぐ空の便がなくなったこと、外国で発行されたビザ(Visa)やマスターカード(Mastercard)などのクレジットカードが使えないことが理由なのは明らかだ」と説明した。

 昨年2月にロシアがウクライナに侵攻すると、欧州各国は数日後には領空内でのロシア航空機の飛行を禁止した。

 アエロフロート・ロシア航空(Aeroflot Russian Airline)は、3月にすべての国際便の運航を停止したが、「友好国」行きの便は徐々に再開している。

 だが、中国が最近まで新型コロナ感染防止対策として厳格な規制を敷いていたことから、コロナ流行前に外国人観光客の約3割を占めていた同国からの観光客は回復せず、22年はわずか842人にとどまった。

 国別ではドイツ、トルコ、イランが上位だった。(c)AFP