【2月8日CNS】中国では連休中にペットホテルの料金などが値上がりするのは普通のことだが、今年の春節(旧正月、Lunar New Year)期間中、ペットホテルや自宅の代行えさやりなどの料金が例年より高くなっている。

 北京市に住む秦(Qin)さんは実家に帰省する前に、最愛のウサギを預けるペットホテルを探した。そして予約の際、宿泊費にプラス「人件費」があることに気付いた。

「さまざまなサイズのケージの価格は1日あたり10元(約195円)上昇しました。以前の春節ではなかったことです」。ペットショップの預かり料金は全体で前年より10%~40%値上がり。例年より数百元多く費やすことになった秦さんは「今年は春節に帰省する人が多く、しかも早めに帰っているせいかもしれませんね」とため息をついた。

 今年の春節連休は1月21~27日で、その前後も休みにして長期休暇を取る人も多い。北京市内のペットショップでは春節の2週間前から、預かり用のケージが予約で一杯となった。

 料金も需要も高いペットの預かりに比べ、スタッフが飼い主宅を訪問して代わりにペットにエサを与えるサービスは比較的安価だ。しかし、今年は代行えさやりの価格も上昇している。

 ある飼い主は「春節期間中の代行えさやりの価格が通常より40%上昇した。春節期間中に従業員を働かせるには3倍の賃金が必要と言われている」と説明する。大都市では代行えさやりサービスは1回で100元(約1950円)を超えている。

 経済データ分析機関の艾媒諮詢(iiMedia Research)によると、2022年に中国のペット産業の規模は4936億元(約9兆6064億円)に達し、前年比25.2%増加。市場規模は2025年には8114億元(約15兆8234億円)に達すると推定されている。一方、ペット産業の急拡大により、ペットの預かり、治療、美容などを巡り業界内の基準が統一されていないことなどが問題にもなっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News