【2月2日 AFP】国連(UN)の人権問題の専門家は1日、2024年パリ五輪でのロシア選手出場の可能性をめぐって議論が白熱する中、国際オリンピック委員会(IOC)が同国の選手らを出場させる方向に動いていることを評価した。

 文化的権利と現代の人種差別に関する特別報告者の2人は、IOCがロシアとベラルーシの選手が中立の立場で国際スポーツ大会に参加できるよう検討していることを称賛。IOCに対して、さらに踏み込んでロシアのウクライナ侵攻を積極的に支援している選手の出場禁止処分を解くように促した。

 特別報告者は国連人権理事会(UN Human Rights Council)によって任命されるが、独立の立場で報酬は受け取っておらず、国連を代表して発言することはない。

 ロシアは昨年の北京冬季五輪閉会から間もない2月24日、五輪の休戦協定や憲章に反して、自国やベラルーシの領土からウクライナに侵攻を開始した。

 IOCは両国にスポーツ面での制裁を科したが、先週に入りロシア選手が中立の立場でパリ五輪に参加するための「道筋」を検討していると発表した。

 これを受けてウクライナ側は反発し、出場が認められた場合はパリ大会のボイコットも辞さない構えを見せている。(c)AFP