【2月1日 AFP】スペインの裁判所は31日、欧州サッカー連盟(UEFA)と国際サッカー連盟(FIFA)が、欧州スーパーリーグ構想に関与したクラブや選手へ処分を科すことを禁じる判決を下した。

 UEFAおよびFIFAとスーパーリーグ構想参加クラブとの間では、法廷闘争が長期にわたって続いており、すでにスペインで2回裁判が行われた他、欧州司法裁判所(European Court of Justice)による判決も3月中には出る見込みとなっており、そこで処分禁止が覆される可能性もある。今回の裁判も、前回の判決に対するスーパーリーグ側の異議申し立てを受けて行われたものだった。

 この判決により、欧州司法裁判所の判断が出るまで、UEFAとFIFAはスーパーリーグ側を処分することはできない。欧州司法裁判所では、スーパーリーグ構想の阻止がUEFAによる独占的地位の乱用にあたるかが争点となっている。昨年12月には判断の方向性を示すかのように、同裁判所の法務顧問があくまで法的拘束力のない見解として、閉鎖的なスーパーリーグ構想に関与したクラブと選手の追放をUEFAとFIFAが示唆したのは、法律の範囲内の措置だと話した。

 スーパーリーグは2021年に欧州12のビッグクラブによって立ち上げられたが、ファンや英国政府からの猛反発を受けて、イングランド・プレミアリーグの各クラブがすぐさま撤退。現在も公式に構想を支持しているのはレアル・マドリード(Real Madrid)、FCバルセロナ(FC Barcelona)、ユベントス(Juventus)のみとなっている。

 スーパーリーグ構想の擁護、推進のために創設された企業A22スポーツ・マネジメント(A22 Sports Management)は、今回の判決を歓迎している。(c)AFP