【2月1日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は31日、ロシアの選手を他国と同じように扱うことを求めた同国の要求を拒否した。

 ロシア五輪委員会(ROC)のスタニスラフ・ポズドニャコフ(Stanislav Pozdnyakov)会長は同日、完全な形での2024年パリ五輪参加を主張し、国内メディアの報道によると「ロシアは他の選手とまったく同じ条件で参加すべきだ。追加の条件や基準は歓迎しない。特に政治的な含みを持ったものは、五輪運動にとって完全に受け入れられない」と話した。

 しかし、ロシアとベラルーシの選手のパリ五輪参加に反発が強まる中、IOC広報は「ロシア、ベラルーシ両国と両政府に対する制裁に、交渉の余地はない」と話した。

 IOCは両国選手のパリ五輪参加を認める「道筋」を検討していることを明らかにし、中立の立場で出場する可能性が浮上している。以来、この件に関する議論は過熱しており、激しく反発するウクライナは大統領府顧問が「戦争を助長」しているとIOCを非難。ロシアの参加が認められた場合はパリ五輪ボイコットも辞さない姿勢を見せた。

 またラトビアの外相もこの日、バルト3国とポーランドが、中立の立場も含めたロシアとベラルーシの選手の五輪参加に反対していることを明かしている。

 ウクライナ侵攻を開始して以降、ロシアと同盟国ベラルーシの選手は、五輪採用競技の大半から締め出されている。(c)AFP