【1月28日 AFP】ラグビーイタリア代表で出場経験を持つ黒人選手のPRシェリフ・トラオレ(Cherif Traore)がチームメートからクリスマスプレゼントとして腐ったバナナをもらった問題で、イタリアラグビー連盟(FIR)は27日、同国代表PRイバン・ネメル(Ivan Nemer)に今季残りの出場停止処分を科したと発表した。

 ネメルとトラオレはベネトン・トレビーゾ(Benetton Treviso)でチームメート。ネメルはトラオレが昨年12月22日に今回の件についてインスタグラム(Instagram)で告発した翌日にチームから暫定的な出場停止処分を受けていたが、名前は伏せられていた。

 FIRは調査の結果、トラオレに問題のバナナを贈ったのはネメルだったことを特定したとし、6月30日までの出場停止処分を科したと説明した。ネメルは異議申し立てを行わない意向だという。

 ギニア出身で28歳のトラオレは、チームメートと行った「シークレットサンタ(ランダムで決まった別の参加者に匿名でプレゼントを贈るゲーム)」で、問題のバナナを受け取った。

 ネメルはアルゼンチン出身の24歳で、イタリア代表として通算11キャップを誇る。FIRを通じて「私の人生において人種差別が働いたことは一切ないし、今後もない。それは誰の人生においてもあってはならないことだ」とコメントを発表し、謝罪した。

 イタリア代表は2月5日にフランスとのシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2023)初戦を控えているが、ネメルもトラオレもメンバーには選ばれていない。(c)AFP