サムスン電子のサービス(サムスン電子提供)(c)news1
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【01月25日 KOREA WAVE】韓国でペットを家族のように接する「ペットファミリー」が増え、家電業界がペット市場の先取りのために積極的に乗り出した。従来はペット専用家電を発売するのにとどまったとすれば、最近は一般家電にペットを飼う人のための機能をアップグレードするなど、抱き込み戦略を拡大する勢いだ。

KB金融持株が発表した「2021年ペット報告書」によると、韓国のペット養育人口は1448万人で、全体の約30%に達する。これに伴い、関連産業規模も2015年の1兆9000億ウォン(1ウォン=約0.1円)程度から2027年には6兆ウォン水準まで高速成長すると予想される。

サムスン電子、LG電子など主要家電メーカーは掃除機、空気清浄機、洗濯機などにペット専用機能とサービスを追加し続けている。伝統家電の成長傾向が停滞している状況で、ペットによる需要拡散を新たなチャンスととらえ、積極的な市場開拓に乗り出したのだ。

サムスン電子はオーダーメード型家電「ビスポーク(BESPOKE)」で、ペット関連機能を入れた「ペットケア」ラインナップを備えている。空気中に舞い散るペットの毛と特有の臭いを除去する「ビスポークキューブエアペットケア」▽ペットの毛を真ん中に集めて絡まりを防止する「ペットブラシプラス」機能を備えたビスポークジェット▽ペットの日常を観察できる機能が含まれたロボット掃除機ビスポークジェットロボットAI(人工知能)――などが該当する。

LG電子もペットケアモードを前面に掲げた家電新製品を発売した。

LG電子が最近公開した「タワーエアコン」には室内温度が設定値に到達すればペットが暑くならないよう冷房をつけたり、「LG ThinQ」アプリを使って遠隔でエアコンを稼動できるようにする機能が追加された。

ペット関連機能のための研究開発も活発だ。特許庁によると、ペット用家電製品商標の年間出願件数は2021年は2023件で、5年前の2017年(1013件)に比べて99.7%増加した。

家電業界関係者は「単身世帯増加・高齢化の傾向により、ペット市場が急速に成長している。特にペット家電の場合、相対的に高い価格にも着実な需要が続いている。この点で今後も注目せざるを得ない」と話している。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News