【1月15日 AFP】エジプト当局は14日、南部ルクソール(Luxor)で約3500年前の墓が発見されたと発表した。古代エジプト第18王朝の王族が埋葬されたとみられている。

 エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of Antiquities)のムスタファ・ワジリ(Mostafa al-Waziri)事務局長によると、墓はエジプトと英国の研究者により発掘された。「王家の谷(Valley of the Kings)」と「王妃の谷(Valley of the Queens)」で知られるナイル川(Nile River)西岸に位置する。

 墓内部でこれまでに発見された遺物から、ツタンカーメン(Tutankhamun)やその父アクエンアテン(Akhenaton)らがファラオだった第18王朝時代のものではないかと推定されている。

 第18王朝は新王国時代最初の王朝で、紀元前1292年ごろまで続いた。古代エジプトで最も栄えた王朝の一つと考えられている。

 英調査団の代表を務めるケンブリッジ大学(University of Cambridge)のピアーズ・リザーランド(Piers Litherland)氏によると、トトメス一族の王妃か王女の墓の可能性がある。

 エジプトの考古学者モフセン・カメル(Mohsen Kamel)氏は、古代の洪水で墓室が浸水し碑文など一部が影響を受けているため、「保存状態は悪い」と語った。(c)AFP