【1月13日 AFP】国連(UN)5機関は12日、食糧危機に見舞われている国で子ども約3000万人が急性栄養失調に苦しんでいるとし、緊急支援を呼び掛けた。

 共同声明を出したのは、国連食糧農業機関(FAO)や国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)、世界保健機関(WHO)など。

 声明では、紛争や気候変動、新型コロナウイルスの世界的な大流行や物価上昇により、深刻な栄養失調に陥る子どもが増えていると指摘。最悪の影響を受けている15か国では、子ども3000万人以上が急性栄養失調に苦しんでいる。うち800万人は栄養失調の中で最も致命的な症状とされる重度の消耗症だという。

 15か国とは、アフガニスタン、ブルキナファソ、チャド、コンゴ民主共和国、エチオピア、ハイチ、ケニア、マダガスカル、マリ、ニジェール、ナイジェリア、ソマリア、南スーダン、スーダン、イエメン。

 共同声明は、「深刻化する危機において、前例のないニーズに手遅れになる前に対応する」ための努力を支援するため、さらなる資金が必要だと訴えている。

 5機関は、食糧や水、公衆衛生などの制度に介入することで、子どもの急性栄養失調を予防、発見、治療する計画。

 FAOの屈冬玉(Qu Dongyu)事務局長は「2023年は状況がさらに悪化する可能性が高い」と述べている。(c)AFP