【1月9日 AFP】22-23アルペンスキーW杯は8日、スロベニア・クラニスカゴラ(Kranjska Gora)で女子大回転第6戦が行われ、巧みな滑りを見せたミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin、米国)が優勝。女子では最多タイとなるW杯82勝目を挙げ、リンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)に並んだ。

 27歳のシフリンは2本とも圧巻の滑りを披露し、2位のフェデリカ・ブリニョネ(Federica Brignone、イタリア)に0秒77差、3位のララ・グートベーラミ(Lara Gut-Behrami、スイス)に0秒97差をつけた。

 シフリンはスポーツテレビチャンネルのユーロスポーツ(Eurosport)に対し涙を見せながら、「すごく緊張して滑ったし、顔に吹き出物ができるくらいだった。もしかしたらそれは、『82』のせいも少しあったかもしれない」と話し、「いい滑りがしたかったし、実際にそれができた。信じられない」と喜んだ。

 82勝の内訳は、回転51勝、大回転17勝、スーパー大回転5勝、滑降3勝、シティーイベント3勝、パラレル回転2勝、アルペン複合1勝となっている。初勝利はおよそ10年前のまだ17歳で挙げ、ボンが13年のキャリアで395戦に出場して記録をつくったのに対し、233戦に出場しただけでそこに並んだ。

 シフリンは、スウェーデンのレジェンドであるインゲマル・ステンマルク(Ingemar Stenmark)が持つ男子を含めた最多記録の86勝にも、あとわずか四つに迫っている。ステンマルクは1975年から10年にわたって回転と大回転の2種目を席巻し、1989年に引退した。(c)AFP