ウクライナ博物館職員、ロシア軍の略奪行為に「衝撃」
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■すべてを破壊
2月のロシアによる侵攻開始以前、ヘルソン州立博物館には約18万点の収蔵品があり、ホンチャロワさんは自らその保存に当たっていた。
「物質的に価値のあるものはすべて盗まれ、さらわれ、どこか知らない場所へ持ち去られてしまった」という。
ウクライナ検察当局は、ホンチャロワさんの前任者がロシア軍に協力した疑いがあるとみている。前任者はウクライナ軍がヘルソンに進軍する中、ロシアに逃げたとみられている。
HRWによると、10月に約70人の集団が博物館に到着。ロシア兵が見張る中、3台のトラックで所蔵品を運び去ったという。
HRWは「スキタイの黄金(Scythian Gold)をはじめとする金銀製品のほか、帝政ロシア時代のメダルやコインなど、ガラス製の展示ケースの札に基づき、少なくとも450点の品々が紛失していることを確認した」と発表。それ以外にも絵画や家具、ソビエト軍の軍服などが行方不明になっている。
ウクライナ・メディアは、2014年にロシアに併合されたクリミア(Crimea)半島で、略奪品が展示されていると報じている。(c)AFP/Ihor Tkachov