【12月25日 Xinhua News】中国福建省(Fujian)莆田市(Putian)文化・観光局は、同市木蘭渓流域の考古学調査で後期旧石器時代の遺跡が見つかり、莆田地域における人類の活動の歴史が少なくとも2万年前までさかのぼることになったと明らかにした。

 調査チームのリーダーを務める范雪春(Fan Xuechun)氏によると、今回の調査は約1年間行われ、先史時代の遺跡26カ所(旧石器時代の遺跡1カ所、新石器時代の遺跡7カ所、青銅器時代の遺跡18カ所)を新たに発見し、標本数百点と完全または復元可能な状態の器物約100点が出土した。これらの遺跡と文化財の発見は、莆田地域の考古学における多くの空白を埋め、先秦時代の木蘭渓流域における考古学文化の年代序列や系譜を暫定的に構築する上で、豊富で確かな基礎資料を提供する。

 范氏は「先史時代の文化財が多数見つかり、新たな場所が確認されたことは、木蘭渓流域が福建で古人類の活動がより頻繁に行われていた地域の一つであり、先史時代における福建北部文化と南部文化の交差点だったことを示している。今後も調査、発掘を続けることで、いくつもの重要な学術的課題の解決につながる可能性を秘めている」と説明した。今回の調査では、これまで福建地域の考古学調査でほとんど見つかっていなかった比較的完全な青銅器4点も発見された。(c)Xinhua News/AFPBB News