【12月16日 CGTN Japanese】11月に中国の武漢市(Wuhan)とスイスのジュネーブで同時に開かれた「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約(ラムサール条約)」第14回締約国会議(COP14)で、中国・広東省(Guangdong)深セン市(Shenzhen)に世界初の国際マングローブセンターを設立する決議草案が採択されました。現在、深セン市は準備作業部会を立ち上げ、国際マングローブセンターの建設を推進しているところです。

 マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の海岸や干潟などの湿地に生育する木本植物の群落です。マングローブ林は消波による護岸、漁業資源保護、海水浄化、生物多様性の維持、海岸のブルーカーボン(海洋生物の働きによって海洋環境に吸収・貯留されている炭素)の貯留など多くの重要な生態機能を持っています。

 南海の海岸と珠江デルタに位置する深セン市は、気候と水文の影響で、湿地資源が豊かです。現在、湿地帯の面積は3万6100ヘクタール以上、マングローブ林の面積は296ヘクタールを超えています。

 国際マングローブセンターはマングローブが分布している世界の熱帯沿岸諸国、関心を寄せる国、国際組織などを招いて共同で国際建設準備委員会を設立し、同委員会が国際マングローブセンターの職責、組織、資金、運営などの事項を協議・確定します。同センターは設立後、技術交流、共同研究、教育研修、保護修復モデル、世界マングローブ湿地共同保護戦略・行動計画の制定などに当てられるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News