【12月12日 CGTN Japanese】中国の科学者はこのほど、「中国天眼」FAST天体望遠鏡を使用して、銀河系の星間物質の前例のない高精細な細部を明らかにしました。同研究は中国科学院国家天文台の韓金林研究員が率いる科学研究チームが完成したもので、一連の論文が10日、学術誌「中国科学:物理学 力学 天文学」上で特別テーマとして発表されました。

 韓研究員のチームは銀河系内のパルサーを探す過程で、星間物質のスペクトル線データを同時に記録し、銀河系中性水素ガスの的確な構造とイオン化ガスが充満する特徴を明らかにしました。銀河系の中心から6万光年離れた、他の望遠鏡では見えない小さな星雲も観測し、銀河系のガス動力学研究などの最前線課題に高品質な観測データを提供しました。

 同チームはまた、大量の暗弱パルサーのファラデー効果も測定し、銀河系内のディープスカイの広範囲の磁場特徴を明らかにし、超新星爆発の残骸を新たに2か所確認しました。現在はFASTで見られる銀河系の探査に引き続き取り組んでいて、銀河系2900平方度の探査を完了することを目指しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News