【12月15日 Xinhua News】中国では、森林面積と森林蓄積量(資源量)が30年以上連続で増加しており、森林率はすでに23%に達している。国家林業草原局生態保護修復司の郭青俊(Guo Qingjun)一級巡視員によると、中国の森林や草原の二酸化炭素(CO2)吸収量は概算で年間12億トンを超え、世界一となっている。

 林業による炭素吸収とは、森林の炭素貯留機能を活用し、森林保全や砂漠化対策、造林・森林再生、森林経営管理、伐採管理などを通じてCO2などの温室効果ガスを吸収する森林などの生態系の能力を高めるプロセスや活動、またはそのメカニズムを指す。

 業界専門家の呉倩茜(Wu Qianxi)氏は、林業による炭素吸収は現時点で最も経済的な炭素吸収方法の一つだと指摘。その他の事業による削減量と比べてもCO2そのものを減らす効果があり、政策面でも大きな支援を受けていることから、国内のカーボンクレジット市場で高い評価を得ていると説明した。

 国家林業草原局も今年、林業による炭素吸収の試行事業を開始した。専門家による審査を経て、生態系条件に優れ、典型例としての代表性と高い意欲を持つ18の林業炭素吸収試行都市と21の国有林場森林炭素吸収試行地区が選ばれた。(c)Xinhua News/AFPBB News