【11月29日 AFP】ロシア民間軍事会社「ワグネル(Wagner)」の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏は29日、ロシアの刑務所から採用したザンビア出身の学生がウクライナで戦死したと認めた。

 ザンビア政府は2週間前、自国民の死について、ロシア側に対し直ちに説明するよう求めていた。

 大統領府(クレムリン、Kremlin)に近い強硬派の実業家であるプリゴジン氏は、ザンビア出身のレメカニ・ネイサン・ニレンダ(Lemekhani Nathan Nyirenda)氏(23)がロシア軍と共に戦い「英雄として死亡した」と述べた。

 プリゴジン氏は自社の広報を通じ、「レメカニ・ネイサン・ニレンダ氏は9月22日、敵の塹壕(ざんごう)にいち早く切り込み、勇気と勇敢さを示した」とソーシャルメディア上で発表。「この男性のことはよく覚えている」と語った。

 ウクライナ侵攻で影響力が高まったプリゴジン氏は、自ら国内の刑務所を回り、戦闘員を勧誘したとみられている。

 プリゴジン氏は、首都モスクワの北に位置するトベーリ(Tver)州の刑務所でニレンダ氏を勧誘し、同氏がワグネルと共に戦いに行くことに快く同意したと説明している。

 ザンビア当局によると、ニレンダ氏はモスクワ工学物理学大学(MEPhI)で原子力工学を研究していたが、2020年4月に9年6月の実刑判決を言い渡された。投獄の理由には言及していない。(c)AFP