【11月23日 Xinhua News】中国上海市の上海東方芸術センターで20日、中日国交正常化50周年を記念する中日友好コンサートが開かれた。

 会場では、中国の著名指揮者、曹鵬(Cao Peng)さん(97)もつえを突いて登壇。指揮台までは危なげな足取りだったものの、指揮台の椅子に座ると意気揚々に指揮棒を振った。

 曹さんの指揮の下、中日両国の民間音楽団体と合唱メンバーがルートウィヒ・ベートーベン(Ludwig Van Beethoven)の交響曲第9番第4楽章「歓喜の歌」を共演すると、コンサートの盛り上がりは最高潮に達した。

 コンサートは、上海市曹鵬公益基金会と上海曹鵬音楽センターが主催し、上海市人民対外友好協会と在上海日本総領事館が後援した。

 曹さんは、久しく指揮棒を振らなかったが、今夜は情熱とエネルギーに満ちあふれていたと語り、その理由について「中日友好を受け継ぐための公演だから」と説明した。

 コンサートでは、上海在住の日本人を中心に結成された「上海ブラスバンド」が、曹鵬音楽センター所属の自閉症児童による楽団「天使知音サロン」と金管楽器の共演を披露。曹さんが設立した中国大陸初のアマチュアオーケストラ「上海城市交響楽団」は、上海在住の日本人オーケストラと日本のアニメ映画「天空の城ラピュタ(Castle in the Sky)」の主題歌「君をのせて」と中国の代表的な民謡「良宵」を演奏した。「歓喜の歌」の合唱には、上海愛楽交響合唱団のほか、上海在住の日本人歌唱愛好家が1995年に結成した「上海コールプラタナス」のメンバー数十人も参加した。

 日本の赤松秀一(Shuichi Akamatsu)上海総領事はあいさつで、音楽を通じて日中友好を表現することは、非常に貴重で大きな意義を持つと語った。(c)Xinhua News/AFPBB News