【11月18日 AFP】米ツイッター(Twitter)を買収した実業家イーロン・マスク(Elon Musk)氏が新体制下で「極めてハードコア」で激しい長時間労働を受け入れるか、辞めるかを17日までに選択するよう迫ったのを受け、離職する従業員が相次いでいる。

 離職した元従業員の一人、アンドレア・ホルスト氏は、同社社員には「並外れたパフォーマンス」が必要だとしたマスク氏の通告に言及し、「自分は並外れているかもしれないが、ハードコアには断じて反対」とツイートした。同氏のビジネス向け交流サイト(SNS)リンクトイン(LinkedIn)のプロフィルには今も「ツイッターのサプライチェーン・キャパシティー管理担当(生き残り)」と書かれている。

 離職したという元幹部は17日、「夢だった仕事に就き、想像以上の結果を出せたことにただ感謝するのみ」とツイートした。

 この他、多くの元従業員が「#lovewhereyouworked(元職場への愛)」というハッシュタグを付け、ツイッターからの離職を公表している。

 解雇されず、辞職もせず、マスク氏支持を公言する数少ない幹部の一人、エスター・クロフォード(Esther Crawford)氏は「きょうで最後にしようと決めたツイープ(ツイッターピープル)の皆さん、浮き沈みの激しい中、素晴らしいチームメートでいてくれてありがとう」 とツイートした。

 マスク氏は従業員7500人の半数を解雇した後、残る従業員に対するメッセージで、競争が激化する中で成功するためには「極めてハードコアになる必要がある」「これは、集中的な長時間労働を意味する。並外れたパフォーマンスだけが合格できる」と主張した。

 従業員は、17日午後5時(日本時間18日午前7時)までに指定のリンクを開いて「新しいツイッター」へのコミットメントを示すよう指示された。従わなかった場合、給与3か月分の退職金が支払われ、解雇される。

 他の多くの先進国に比べて法律による労働者保護が弱い米国でさえ、こうした人員整理の方法は異例だ。

 AFPはツイッターにこの措置に関するコメントを求めたが、回答は得られていない。(c)AFP