気付けば借金と恥辱まみれ…中国でロマンス詐欺横行
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■幾つもの顔を持つ男
昨年11月、黄さんは自宅のある成都(Chengdu)で初めて林と会う約束をした。ところが、約束の日に林は姿を現さなかった。林の弁護士を名乗る人物を含むネット上の知り合いから、上海で林が警察に拘束され、保釈には数千元が必要だと聞かされた。
すぐに保釈されると聞いていたのに、林は不可解な事態に巻き込まれていると主張し、さらに金銭を要求してきた。黄さんによると、乱闘で負傷させてしまった拘置所仲間に賠償しなければならない、汚職警官にわいろを要求されている、看守に殴られたけがの治療代が必要だ、などの理由を並べたという。
黄さんは、林を助けないことに「罪悪感」を覚えるよう仕向けられ、支援金をねん出するため法外な借金を重ねるようになった。
今年7月に警察に被害を届け出て、林やその取り巻きからの連絡は途絶えたが、だまし取られた金は推計70万元(約1370万円)に上った。警察からは、金は海外に流出した可能性が高く、回収できる見込みはないと告げられた。
この経験で「人生がひっくり返った」と黄さん。借金の不安で夜も眠れず、心も深く傷ついた。「もう男性を簡単には信用できない」と話す。