【11月10日 AFP】実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が買収した米ツイッター(Twitter)は9日、一部の著名アカウントに新しい「公式」ラベルを付与し始めたが、直後に撤回した。

 同社はこの日、灰色の「公式」ラベルを、米アップル(Apple)や独BMWといった大企業や米政府、大手メディアのアカウントに付与。だがその数時間後、ラベルは消滅した。

 マスク氏はツイッターへの投稿で、この機能を「没にした」と発表。「ツイッターは今後数か月、ばかなことをたくさんするだろう。うまくいくものは残し、そうでないものは変える」と説明した。

 マスク氏は440億ドル(約6兆4000億円)でツイッターを買収した後、同社の大規模な改革に着手。先週には数千人の従業員を解雇したが、サイト運営の方向性を懸念する広告主が相次ぎ撤退するなど、苦戦を強いられている。今回の方向転換は、マスク氏の計画に対するさらなる疑念を呼びそうだ。

 ツイッターは今後、サブスクリプション(継続課金)型サービスを刷新し、月額7ドル99セント(約1200円)で青いチェックマークの「認証済み」バッジを取得できるようにする予定。だがこのサービスをめぐっては、著名人や報道機関がその代金を支払うかどうかについての疑念が浮上。灰色の公式ラベルは、その問題を解決する回避策とみられていた。(c)AFP