【11月5日 AFP】ロシア軍は4日、同国の占領下にあるウクライナ南部ヘルソン(Kherson)州から毎日5000人以上の民間人を避難させていると発表した。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は、危険地帯から住民を「立ち退かせる」べきだと述べている。

 ロシア側の部隊は10月中旬以降、ウクライナ軍の進攻に備え、同州の住民に避難を呼び掛けるとともに、州都ヘルソンを「要塞」にすると宣言してきた。ウクライナは住民の移動について、旧ソ連がかつて自国民に対して行った「強制移住」と等しいものだと非難している。

 プーチン氏は、首都モスクワ中心部の赤の広場(Red Square)で開かれた「民族統一の日(Unity Day)」の式典で、ヘルソン州の民間人避難を支援しているボランティアに対し、「ヘルソン住民を危険な戦闘地域から立ち退かせるべきだ」と言明した。

 ロシア軍はその後、ヘルソン州では毎日「5000人以上の民間人」がドニエプル(Dnieper)川を渡り避難させられていると発表。兵士たちが車列を誘導し、同川の東岸に渡る船に乗せる映像を公開した。(c)AFP