【11月3日 AFP】米政府は2日、ウクライナでの核兵器使用を示唆するロシアの発言に懸念を深めていると表明した。米メディアはこれに先立ち、ロシア軍幹部が核兵器使用を協議したと報じていた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は匿名の米政府筋の話として、ロシア軍幹部が最近、戦場での戦術核兵器使用の方法と時期について協議したと報道。ただ、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は協議に参加しておらず、ロシア軍が核兵器使用を決定したことを示す情報はないとした。

 米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は、この報道を事実と認めることは避けつつも、ロシアの核兵器使用の可能性について「ここ数か月にわたり懸念が高まっている」と言明。

 プーチン氏が最近、第2次世界大戦(World War II)終戦直前に米軍が実施した広島と長崎への原爆投下に言及したことを指摘し、核兵器使用に関するロシア側の発言は「深く憂慮すべき」ものであり、米国は深刻にとらえていると言明した。(c)AFP