■「投票に来なかったかも」

 10月下旬、アリゾナ州メサ(Mesa)の少年裁判所前に置かれた回収箱の周辺にいた、武装した男性2人が保安官に排除される事態が起きた。

 警察は回収箱周辺の警備を強化している。

 マリコパ(Maricopa)郡では、選挙管理委員会が、「選挙の監視と透明性は重要だが有権者への威嚇は違法」だとして、監視活動をやめるよう忠告。公正な選挙の実現に貢献したいなら、投票所の職員か、もしくは支持政党の公認監視員になるよう求めた。

 投票日は8日。住民は相互不信を募らせている。

「『監視員』を監視して、威嚇されたらどんな気持ちになるか思い知らせてやりたい」。冒頭の駐車場でピックアップトラックを止めていた男性(52)が、助手席に乗せた大型犬を指さしながら話した。

 銃を携えた「監視員」の存在が投票率に影響しているかは不明だ。ただ、期日前投票に訪れたある女性は、嫌な気分だったと打ち明けた。「もう投票を済ませたので誰に入れるかは変えられません。でも、銃を持っている人が(監視して)いるのを知っていたら来なかったかもしれない」 (c)AFP/Romain FONSEGRIVES