戦死者捜索の過酷な任務担う「貨物200便」 ウクライナ
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■戦死者への敬意
戦時下では、遺体の身元確認作業が簡単に進むことは少ない。
ある兵士の遺体は、異なった名前が記された3着の防弾チョッキと共に埋められていた。20年もこの仕事に携わるチェルニヤフスキー氏は「DNA鑑定の結果を待ってようやく身元を確認することができる」と述べた。
「死者の全員を捜し出さなければならない。それが私の原則だ。不明者を出してはならない」と強調した。
チェルニヤフスキー氏は、前線ではよく知られた存在だ。同氏の車は兵士たちに頻繁に呼び止められる。
ロシア軍から奪還したばかりの町シャンドリホロベ(Shandrygolove)では、ロープを手にした兵士が隔離された農場にチェルニヤフスキー氏を案内した。このロープは、遺体を引っ張り、爆弾が仕掛けられていないかどうかを確認するために使われる。
着弾でできた大きな穴の近くに、頭部のない膨れ上がった兵士の遺体がひっそりと横たわっていた。
貨物200便のチームの一人は遺体を収容する白い袋を広げながら、「ここで何が起きたのかは明らかだ」と述べた。
兵士のヘルメットが近くに転がり、内側に頭髪が付着していた。
チームは静寂の中、失われた兵士の頭部を30分かけて捜したものの、見つけ出すことはできなかった。
「(兵士を)捜し出そうとする中で心に留めているのは、愛された一人の兵士の追悼が、われわれの手に掛かっているということだ」とボリセンコ氏は語った。(c)AFP/Daphne ROUSSEAU