【10月18日 CGTN Japanese】中国江蘇省板橋モデル区の送電線巡視点検の現場で、このほど、「AIによる自律巡視点検技術」設備を搭載した白い小型ドローンが離陸しました。これは国家電網(中国国営の電力配送会社)江蘇省電力有限公司が中国科学院南京人工知能革新研究院と連携して新たに開発したものです。

 ドローンによる電力ネットワークの巡視点検には大きなポテンシャルがあり、巡視点検の効率、IT化、国産化レベルを大幅に向上させることができます。中国科学院南京人工知能革新研究院はこのほど、ドローンによる送電、変電、配電のAIによる巡視点検技術の研究開発に成功し、AI技術をドローンなどのモバイル端末に効率的に適用して電力ネットワークの発展に役立てています。同時に、中国科学院自動化研究所のAI技術の優位性を生かして、PTZカメラ(遠隔操作機能をもつカメラ)の自動台座調節機能や現場状況のシミュレーション、画像ビデオの圧縮などのコアアルゴリズムを統合し、ドローンなどの業務用プラットフォームと高度にマッチングさせることで、ドローンの航跡による自律巡回検査やAIによる撮影支援を現実のものにしました。

 研究チームは軽量ネットワーク構造設計などの最先端技術を用いて、画像に基づいた目標検出のディープラーニングモデルアルゴリズムを移動端末に配備し、ドローンが送電線の支柱・電柱の情報に基づく自律ナビゲーションで障害物を回避し、支柱・電柱の上空を飛行し、PTZカメラの台座を自動で調整して、撮影目標を中央に置くことを実現しました。

 紹介によりますと、従来の人間による巡視点検に比べ、ドローンによる巡視点検は効率が20倍以上に高まり、巡視点検の情報化、IT化への転換を効果的に推進することが見込まれるとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News