【10月13日 CGTN Japanese】中国科学院大連化学物理研究所の李燦院士、範峰滔研究員はこのほど、光触媒の光誘起電子移動の時空間画像を初めて「撮影」し、人工合成光触媒を用いた水の太陽光分解による水素生成などの難題の研究・利用の基礎を打ち立てました。これに関連する研究成果は北京時間12日夜、英科学誌「ネイチャー」に発表されました。

 同チームは早くから、世界に先駆けて高空間分解能の表面光起電力イメージングの新たな手法を開発し、光触媒ナノ粒子の電荷分布をイメージングする研究を成し遂げました。研究チームはこの研究で、時間分解能と空間分解能を橋渡しできる「リレーカメラ」をさらに活用することで、光誘起電子移動の変化のダイナミズムの全過程を複数の時間・空間基準で撮影しました。

 時空間画像は電荷分離メカニズムと光触媒による水分解効率との本質的な関連を明らかにするだけでなく、エネルギー変換過程における複雑なメカニズムに対する理解を大いに深め、より高性能な光触媒の設計のための明確な構想と研究方法を提供しました。この成果により、将来的に光触媒による水分解でソーラー燃料を取り出して実生活に応用することを促進し、生産と生活にクリーンでグリーンなエネルギーを提供することも期待されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News