デンマーク王室に亀裂、称号剥奪めぐり表面化
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■必要な決断
デンマーク王室は国民に絶大な人気を誇る。発表の数日前には女王の在位50周年が華やかに祝われたばかりで、国内では驚きの声が上がった。
歴史学者のラース・ホウバゲ・セアンセン(Lars Hovbakke Sorensen)氏は、「デンマークには、王室メンバーが公の場で議論する伝統はない」と指摘する。
ヨアキム王子によれば、発表以降、母マルグレーテ女王や兄フレデリック皇太子(Crown Prince Frederik)と直接話す機会は「残念ながら」ないままだという。
また、ヨアキム王子の現在の妻でフランス出身のマリー妃(Princess Marie)は、皇太子やオーストラリア出身のメアリー皇太子妃(Crown Princess Mary)との関係は「複雑」だと告白した。
メディアが暴露したところによると、ヨアキム王子が2019年、デンマーク大使館の駐在武官としてマリー妃を伴って仏パリに居所を移したのも、「自らの選択」ではなかったと夫妻は訴えている。
しかし、デンマークの王室に詳しい人は、女王の決断に驚いていない。歴史学者のセバスティアン・オルデンヨルゲンセン(Sebastian Olden-Jorgensen)氏は、「自然かつ合理的で、必要なこと」だと話す。
女王には計8人の孫がおり、フレデリック皇太子の子4人は王子、王女の称号を保持する。しかし、成人後に領地をもらえるのは、将来国王となるクリスティアン王子(Prince Christian)のみと2016年に決まっている。ヨアキム王子の子4人の称号剥奪も、方向性は同じだと専門家は指摘する。
「女王は、後継者である皇太子に一任せず、自ら決定するという賢明な選択をした」とオルデンヨルゲンセン氏は評価した。「親が子を相手に決めるほうが、兄弟間で決めるより、よほど簡単だ」