【10月13日 AFP】インド警察は12日、人間をいけにえにささげれば裕福になれると信じて女性2人を殺害したとして、男女3人を逮捕したと明らかにした。

 警察のプラモド・クマール(Pramod Kumar)氏によると、南部ケララ(Kerala)州出身のバガバル・シン(Bhagaval Singh)容疑者と妻のライラ(Laila)容疑者が伝統医を自称するムハンマド・シャフィ(Mohammed Shafi)容疑者に30万ルピー(約53万円)を支払って女性2人を手配した。女性2人はそれぞれ別の儀式で「ひどい虐待を受けて殺害された」という。

 警察によると、シャフィ容疑者は「人間のいけにえが大富豪への道だ」とシン容疑者夫婦に述べたとされる。

 シャフィ容疑者にはレイプの前科があり、「変質者」として警察に知られていた。

 シャフィ容疑者は6月、ローカル映画への出演を口実に1人目の被害者をシン容疑者夫婦の自宅に誘い出した。

 捜査班によると、シャフィ容疑者は9月、運気が変わらないと訴える夫婦を説得し、2人目のいけにえの儀式に参加させた。

 クマール報道官は「1人目の不明女性の捜査中に、9月に行方の分からなくなった(2人目の)女性の携帯電話の位置情報がシン容疑者夫婦宅周辺で途切れていることに気付いた」と述べた。

 被害女性はいずれも宝くじの訪問販売で生計を立てていた。遺体はばらばらに切断され、シン容疑者夫婦の自宅の敷地内に埋められた。警察は現在、シャフィ容疑者に余罪がないかを調べている。

 専門家によると、インドでは少数民族が暮らすへき地の多くで魔術やオカルトが今も広く信じされており、人間のいけにえも時折報告されている。(c)AFP