【10月12日 AFP】ロシア連邦金融監視局(Rosfinmonitoring)のデータベースによると、同国は11日、インスタグラム(Instagram)やフェイスブック(Facebook)を傘下に置く米IT大手メタ(Meta)を「テロリストおよび過激派」組織のリストに追加した。

 ロシアは2月のウクライナ侵攻開始後、「ロシア嫌悪」を許容しているとしてメタを非難。3月下旬には「過激な活動」を理由に、インスタグラムとフェイスブックの国内における活動を禁止した。

 メタ側はこれに先立ち、「ロシアの侵略者に死を」といった投稿は認める一方、民間人に対する具体性のある脅迫は容認しないとする方針を発表。また、そうした変更はウクライナ国内から投稿するユーザーにのみ適用されると説明していた。

 しかし、それ以降も多くのロシア人が仮想プライベートネットワーク(VPN)経由で、インスタグラムやフェイスブックの利用を続けていた。

 ロシアの人権派弁護士パベル・チコフ(Pavel Chikov)氏はメタの過激派リスト入りについて、それ自体では何も変わらないとしながら、メタ関連の話題やロゴを投稿したユーザー、メタ系SNSに広告を出しているロシア企業などが訴追される可能性があると述べた。

 インスタグラムは一時はロシアで特に人気が高く、広告や通販の重要なプラットフォームだった。だが今回の決定によって親会社のメタは、極右国家主義団体、アフガニスタンのイスラム主義組織タリバン(Taliban)を含む外国のテロ組織、国内野党勢力などと同列扱いとなる。(c)AFP