【10月10日 AFP】(更新、写真追加)ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、10日朝のロシアによるミサイル攻撃について、エネルギーインフラ設備を標的としたものだったとの見方を示した。イラン製の無人機を用いた攻撃もあったとしている。

 ゼレンスキー氏は、国内の複数の都市で相次いだ空爆を受け、動画演説をソーシャルメディアで公開。「困難な朝だ。われわれはテロリストを相手にしている。何十発ものミサイルとイラン製シャヘド(Shahed)だ。標的は二つ。まず、全国のエネルギー施設…パニックと混乱を引き起こし、わが国のエネルギーシステムを破壊しようとしている」「二つ目の標的は、国民だ」と述べた。

 空爆は西部リビウ(Lviv)でも報告されている。ゼレンスキー氏によると、中部ドニプロ(Dnipro)、ビンニツァ(Vinnytsia)、西部イバノフランコフスク(Ivano-Frankivsk)、南部ザポリージャ(Zaporizhzhia)、東部ハルキウ(Kharkiv)州やスムイ(Sumy)州も攻撃を受けた。

「一時的な停電はあるかもしれないが、われわれの自信、すなわち勝利への自信が妨げられることはない」とゼレンスキー氏は語った。

 今回の一連の空爆について、ウクライナ軍のワレリー・ザルジニー(Valeriy Zaluzhny)総司令官は、「テロ国家ロシア」が少なくとも75発のミサイルをウクライナ首都キーウと南部および西部の複数の都市に向けて発射したと発表。「うち41発は、わが国の防空部隊が撃墜した」と明らかにした。

 リビウ市長によると、市内では一部で停電が発生し、温水が利用できなくなっている。これより先に、リビウ州のマクシム・コジツキー(Maxim Kozytski)知事は、州内のエネルギーインフラ設備が攻撃を受けたとテレグラム(Telegram)で発表していた。(c)AFP