【9月29日CGTN Japanese】28日に開かれた中国国家文物局の関連会議で、中国東部の浙江省(Zhejiang)温州市(Wenzhou)朔門古港遺跡に関する考古学上の発見が発表されました。同遺跡は温州市鹿城区望江東路の東、温州古城の北大門である朔門の外に位置し、2021年10月に発見されました。

 浙江省文物考古研究所と温州市文物考古研究所が共同で考古学調査を行ったところ、古城の水路と陸路の城門関連建築遺跡や埠頭(ふとう)、レンガ舗装の道路、木製桟道、井戸などが良好な状態で発見されたほか、沈没船2隻および合計で重さが1トンを超えるとみられる宋元代の磁器片の堆積物、さまざまな形の木製漆器などが発見されました。発掘品の製造年代は北宋期から中華民国期に及んでおり、特に宋元代に集中しているとのことです。

 発掘された港の遺跡は東西の両端にある朔門甕城跡にあり、水門の堤防は南に延長しています。主なエリアは東西に細長く、現在の海岸線とほぼ平行して広がっています。また、埠頭跡のうち、北宋の斜面式1基を除き、大部分は階段式だったことが判明しました。

 今回発掘された遺跡群は、規模が大きく完全な体系を有し、内容が豊富です。中国内外において珍しいものであり、宋元代の温州港の繁栄ぶりを示しています。第1段階の野外発掘作業はほぼ終了し、現在は遺跡保護計画や遺跡公園建設の設計などの関連作業が進められています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News