【9月28日 AFP】来日中のカマラ・ハリス(Kamala Harris)米副大統領は28日、神奈川県横須賀市の米海軍基地を訪問し、米政府は台湾海峡(Taiwan Strait)を含むアジア全域で「ひるまず、恐れず」活動していくと述べた。

 ハリス氏は前日、安倍晋三(Shinzo Abe)元首相の国葬に参列した。

 海軍兵を前に演説したハリス氏は、中国が東シナ海(East China Sea)と南シナ海(South China Sea)で「憂慮すべき振る舞い」をし、台湾海峡では「挑発行為」に及んでいると非難した。

 同氏は、米政権がアジア太平洋地域を指して使う「インド太平洋」という表現を用いて、「米国は、台湾海峡の平和と安定が自由で開かれたインド太平洋に不可欠な要素だと考えている」と述べた。

 さらに、「われわれは、国際法で許される範囲で時刻や場所を問わず、ひるまず、恐れず、空・海を航行し、活動を継続していく」と明言した。

 中国政府は、台湾とともに、世界で最も通航量の多い海峡の一つである台湾海峡に対する主権を主張している。米国は長年、この主張を否定する形で「航行の自由」作戦を実施。近年では西側の同盟諸国の参加も増えている。
 
 ハリス氏は、米政権は「中国との衝突を望んでいない」としながらも、「中国政府が一方的な現状変更を試みる中で、好戦的な振る舞いを続けるだろうと予想している」と述べた。

 同氏は29日、韓国入りし、北朝鮮との軍事境界線を視察する予定。(c)AFP