【8月24日 CNS】中国西部と東南アジアを結ぶ陸海複合輸送「西部陸海新ルート」が、国際貨物路線として発展している。中国鉄路南寧局集団(China Railway Nanning Group)によると、1~7月で前年比28.1%増の43万9500TEU(20フィートコンテナの数)を輸送。広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)欽州市(Qinzhou)を起点とした輸送は2万6000TEU(前年比81.8%増)、54万1000トン(同110.8%増)に達した。

 欽州港東駅の黄江南(Huang Jiangnan)駅長は「7月以降、四川省(Sichuan)や重慶市(Chongqing)など西部地域の大豆、紙製品、カオリンなどの輸送需要が高まり、新ルートの貨物輸送がフル回転している」と説明する。

 今年1月に発効した地域的包括的経済連携(RCEP)協定の「ボーナス」は大きい。7月には東南アジアのRCEP加盟国と河北省(Hebei)を結ぶルートが始まり、列車の運行範囲は中国北部に拡大した。

 中国鉄路南寧局は、税関手続きのワンストップサービスを実施し、企業の輸送コスト削減に貢献。東南アジアから再生パルプ、でんぷん、ショートニングなどを輸入し、広西チワン族自治区桂林市(Guilin)の石材や柳州市(Liuzhou)の自動車部品、重慶市涪陵区(Fuling)のザーサイなどを輸出している。

 西部陸海新ルートの輸送範囲は16省56都市の108駅に拡大し、世界107か国・地域の319港に輸送。品目は食料や自動車部品、コンピューター部品、建築資材など約640種類に増えている。(c)CNS/JCM/AFPBB News