■グレタさんも批判

 2008年創業のシーインが成功を収めたのは、ティックトック(TikTok)やインスタグラム(Instagram)、ユーチューブ(YouTube)などSNSでの大規模な露出によるところが大きい。

 ティックトックだけでも「#SHEIN」のハッシュタグの閲覧数は344億回に上り、購入した服を消費者自ら紹介する「#SHEINhaul」は60億回閲覧された。

 これらのブランドはさらにいわゆるインフルエンサーらと低額でパートナーシップを結び、信頼構築を生かして売り上げを伸ばしている。

 仏環境・エネルギー管理庁(French Agency for Ecological Transition)によると、世界の温室効果ガスの年間排出量にファストファッション業界が占める割合は2%となっている。これは航空と海上を合わせた輸送セクターの排出量に匹敵する。

 スウェーデンの著名な環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんが強く非難するのもうなずける。

 トゥンベリさんは昨年、ツイッター(Twitter)の投稿で「ファッション産業は気候危機と環境危機の大きな要因となっています。また多くの人が使い捨てにするファストファッションのために、世界中の労働者やコミュニティーが搾取されていることは言うまでもありません」と述べている。(c)AFP/Emeline BURCKEL