【8月13日 AFP】フランス南西部で大規模な山火事が発生しており、12日にはおおむね鎮圧されたものの、地元当局は依然「困難」な消火活動を強いられる見通しだとして警戒を続けている。

 地元自治体関係者は報道陣に対し、ボルドー(Bordeaux)周辺のジロンド(Gironde)県とランド(Landes)県における40キロに及ぶ火災の前線は「拡大はしていないが、気象条件を考慮すると厳重な警戒が必要だ」と述べた。

 火災発生地域の12日の予想最高気温は37度前後。住民1万人に対して既に避難が呼び掛けられており、さらなる避難指示は出ていない。ただし気温が上昇し続けているのに対し、水位は下がり続けているため、同日の消火活動は「困難」な状況になる見通しだという。

 ボルドー近郊での山火事は、フランスで1961年以来最も乾燥した月となった先月発生。一時鎮圧されたが、9日に再び拡大し、以降7400ヘクタールに延焼した。放火が再燃の一因になったとの見方もある。

 消火活動のため、仏国内の消防士約1100人に加え、ドイツ、ポーランド、オーストリア、ルーマニアをはじめとする近隣諸国から消防士計361人が派遣されたほか、欧州連合(EU)の消防飛行機も数機出動している。

 フランスは今夏、記録的な干ばつにより国内各地で水の使用制限を余儀なくされている上、繰り返し熱波に見舞われており、専門家は気候変動の影響を指摘している。(c)AFP