【7月30日 AFP】フランス当局は29日、同国南部で一連の山火事を起こした疑いで消防ボランティアに対する正式捜査を開始した。本人は放火の動機について「アドレナリン」を求めていたと供述しているという。

 地元検察が明らかにしたところによると、エロー(Herault)県のこの消防ボランティアは、27日に身柄を拘束された。

 同国では、先週の熱波の影響で山火事が発生し大勢が避難を強いられたことから、事件に注目が集まっている。

 モンペリエ(Montpellier)検察は、この人物が5月26日に加え、7月21日、26~27日の夜間にライターで放火に及んだことを認めたと発表。動機については、本人が「アドレナリン」を求めたと説明し、「社会的認知」を望む気持ちもあったと供述したという。

 30代とされるこの人物の氏名は公表されていないが、本業は森林管理者で、火災防止が主な業務の一つだったとされる。

 代理人弁護士はBFMテレビに対し、本人は「非常に強い後悔と、何より強く恥じ入る気持ち」を示しており、「自分でも説明が難しいと感じている。ある意味、拘束されて安堵(あんど)しており、依存症だと説明している」と語った。

 有罪と認められれば、15年以下の禁錮刑と15万ユーロ(約2000万円)の罰金刑に処される可能性がある。(c)AFP