【8月12日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、ボストン・セルティックス(Boston Celtics)の伝説的選手で公民権運動家としても知られたビル・ラッセル(Bill Russell)氏の背番号6が、リーグ史上初となる全球団共通の永久欠番となることが決まった。NBAと選手協会(NBPA)が11日、発表した。

 11度のNBA制覇を果たしたセルティックス王朝の中心的選手として活躍し、現役時代だけでなく引退後も社会的正義を力強く訴えてきたラッセル氏は、先月31日に88歳で死去した。

 来シーズンのNBAでは、全選手がユニホームの右肩にラッセル氏をたたえるパッチを付け、コートには同氏の背番号6とセルティックスのクローバー形のロゴが示されることになった。

 NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは「ビル・ラッセル氏のコートにおける比類なき成功と先駆的な公民権活動は、唯一にして歴史的な形でたたえられるにふさわしい。NBA全体で背番号6を永久欠番にすることで、ビルの並外れたキャリアがいつまでも認識される」とコメントした。

 ラッセル氏は1956〜69年の13シーズンに及ぶキャリア全体を通じて6番を着用。今後はどのチームも新たに選手に付けることはできなくなるが、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)やワシントン・ウィザーズ(Washington Wizards)のクリスタプス・ポルジンギス(Kristaps Porzingis)ら、現在使用している選手については着用継続が認められる。

 リーグ全体での永久欠番はNBAでは初めてとなる一方で、他の北米プロスポーツではすでに実現している。

 米大リーグ(MLB)では1997年に黒人初のMLB選手となったジャッキー・ロビンソン(Jackie Robinson)氏の42番が、北米アイスホッケーリーグ(NHL)では1999年にウェイン・グレツキー(Wayne Gretzky)氏の99番が、それぞれリーグ全体で永久欠番となった。(c)AFP