【8月6日 AFP】フランスで、パリからイギリス海峡(English Channel)に流れるセーヌ(Seine)川にシロイルカ(ベルーガ)が迷い込み、命の危険があることから、当局とNGOが救助を試みている。

 シロイルカは2日、最初に目撃された。地元当局によると、群れからはぐれ、体重が減っている様子だという。5日には、ポーズ(Poses)とサンピエールラガレンヌ(Saint-Pierre-la-Garenne)の閘門(こうもん)の間で目撃された。河口から約100キロ、パリまでの距離の半分を遡上(そじょう)したことになる。

 シロイルカは通常、北極圏の冷たい海域に生息。秋になり海が凍り始めると餌を求めて南下するが、これほど遠方まで移動することはまれ。当局はこの個体の大きさを発表していないが、成獣は最大で全長4メートルに達する。

 AFPは5日、救助活動を率いる北西部ノルマンディー(Normandy)地方ウール(Eure)県の当局に取材したが、救助計画についての説明は得られなかった。

 フランスの川でシロイルカが目撃されたのは、1948年にロワール(Loire)川河口で漁師の網にかかったのに次ぎ2度目。(c)AFP