【8月3日 AFP】ブラジルのアマゾン(Amazon)熱帯雨林で7月に発生した火災件数は、昨年同月に比べ8%増加した。国立宇宙研究所(INPE)が1日に発表したデータで明らかになった。

 人工衛星の観測によると、今年7月に発生した火災は5373件で、2021年7月の4977件を上回った。ただ、7月として過去最多となった05年の1万9364件よりははるかに少なかった。

 専門家によると、アマゾンで7月は「火災の季節」の始まりとされている。農家などが開墾のために付けた火が、乾燥した天候の影響で火災を加速させるという。

 今年は高温により、米カリフォルニアやフランス、ポルトガルでも大規模火災が発生している。

 これは地球温暖化抑制に重要な役割を果たすアマゾンにとって、危険な年になることを示している。INPEによると、今年これまでに確認された火災は1万2906件で、前年同期比13%増となっている。

 国際環境NGOグリーンピース(Greenpeace)・ブラジルのロムロ・バチスタ(Romulo Batista)氏は「こうした火災と破壊は、アマゾン熱帯雨林とその生物多様性を損なうだけでなく、煙の吸引で地元住民の健康にも影響を与えている」とコメントした。(c)AFP