【7月4日 AFP】ブラジルのアマゾン(Amazon)熱帯雨林で今年上半期に消失した面積が3750平方キロと、上半期としては調査が開始された2016年以降で最大となった。同国の国立宇宙研究所(INPE)が1日、調査結果を公表した。

【編集部おすすめ】ブラジル副大統領、ディカプリオさんをアマゾンに招待 森林火災批判受け

 これまでの最大記録は昨年の3605平方キロメートルだった。今年上半期のデータには6月最後の6日間のデータは含まれていない。

 今年は6月単月の焼失面積も森林火災の影響で過去15年で最大となった。通常は森林破壊が少ない1月と2月、さらに4月もそれぞれ月間ベースで最大となった。

 INPEが運用している人工衛星のデータによれば、6月にアマゾンで確認された火災は前年同月比11%増の2500件超。6月としては、3500件超を記録した2007年以来、最多となった。上半期全体では、前年同期比17%増の7500件超の火災が確認された。

 環境保護団体などは、ジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)政権が大企業の森林開発を容認する政策を推進した結果、環境破壊が進んでいると非難している。ボルソナロ氏は、アマゾンの保護地区での採鉱や農業を奨励してきた。

 環境保護団体の連合組織である「ブラジル気候観測所(Brazilian Climate Observatory)」は、違法な森林伐採を監視する政府機関の予算が昨年は41%しか使われていなかったと指摘している。(c)AFP